2020 高校入学 バイト解禁!親は心配・・親が気をつけること

高校生バイト 気をつけること 確認すること 社会

新入学の時期。

このタイミングで、「バイトしたい」と言い出している・・

そんなご子息をお持ちのみなさんもいるのではないかと。

今回フォーカスするのは「高校生のアルバイト」

なぜかというと、息子の話をきいてびっくり。
彼の友人たちが、かなりの確率でブラックバイトに遭遇しているのです。

いくつか列挙してみると、

・準備・後始末の時間はバイト代に入らない。

・法廷の休憩時間をとらせてもらえない。

・社員がやりたくない仕事を押し付けられる。
(重たいものを運ぶ作業、衛生的に問題のある作業など)

そんな理不尽な立場にいるのに、彼らはやめません。

経済的な理由もあるでしょう。
でも、「自分がやめると他のひとに迷惑がかかる」なんていう日本人らしい声もありました。

この記事では、下記の観点でまとめてみました。

・お子さんが「アルバイトをしたい」と言ったときに確認することは?
・バイト先がブラックバイトだった場合の対処法

高校生とはいえ、まだ未成年だし社会経験も少ないです。
親が口出しするとうるさがるお年頃かもしれませんが、情報だけは渡してあげてください。

まだお子さんが「バイトしたい」と言っていなくても、長期休暇にはちょっとだけ・・と考えているかもしれません。
ぜひ一読してみてください。お役に立てれば幸いです。

関連記事:バイト行きたくない、つらい、すぐやめたい。弁護士に依頼して即日辞めた方法

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子どもがアルバイトしたいと言い出した!確認事項5点

お子さんがアルバイトをしたいと言い出したとき、まずは保護者・監督者として確認すべき点があります。

ちゃんとした場所なら、いくつか保護者が用意すべき書類があるはずです。
もしそれがなかったら、自分で勝手に書いて出してしまったかも。

もしくは、バイト先が法令順守という点で危険な場所である可能性があります。

そんな確認事項をまとめます。

通っている高校がアルバイトを許可しているかどうか

お子さんの高校はアルバイトOK?NG?

アルバイトについての規則は校則で定められています。
大体は学生証に記載があると思います。

アルバイト禁止かどうかは、通っている高校が公立か私立か、進学校が実業系高校かなどによって違います。

地域によっても違いがみられるようです。

どのような規則があるかというと、

1.アルバイトは原則禁止
2.アルバイトは可能だが届け出が必要
3.長期間の休みのときだけOK。通常時は原則禁止
4.アルバイトは届け出等の手続きなしで自由

4のケースは少ないと思います。
大体の場合、「1.アルバイトは原則禁止」だと思います。

この場合でも、家庭の経済的事情など、「やむを得ない事情」がある場合は許可するという運用をしているようです。

なぜアルバイトを禁止にしている高校が多いのか

労働基準法では満18歳未満の人を「年少者」としています。
18歳未満の高校生は「年少者」ということになります。

労働基準法では年少者を雇用する場合、雇用主が守るべきことについて規定されています。

規定があるのですから、高校生が働くことは法律上は問題ないはずですよね。
それなのに、なぜ高校によっては校則で禁止しているのか?

その理由は高校生は「学業が本分だから」です。

学校が終わってからアルバイトをしていれば、学生の本分である学業がおろそかになります。

また、学校が終わってからアルバイトをするとなると、おそらく17時頃から21時か22時まで、ということになるかと思います。
(後で説明しますが、年少者は22時までしか働くことができません)

そうすると、夜遅く出歩く機会が多くなり、犯罪に巻き込まれる可能性が高くなります

そんな理由から、アルバイトを原則禁止にしている高校が多いのだと思われます。

一方で、商業高校などは、むしろ職業経験をすることは勉強にも役立つことが多いです。
そのような理由からか、表向きは原則禁止としつつも、特段厳しく取り締まっていない場合もあります。

アルバイトが禁止されている場合に、もし学校にばれたらどうなるのか?

まずは本人・保護者への事実確認。

許可なくアルバイトをしていた事実が確認されたら「処分」、という流れになるかと思います。

処分の内容は、学校での前例や学則の運用方針にしたがって決まると思います。
下記のような処分が考えられます。

・反省文提出
・停学
・退学

普段、「品行方正」「成績優秀」なのか、「素行が悪い」のかという状況も加味されると思います。
調査した限りでは「退学」というケースは見当たりませんでした。

いずれにしても、大学進学は推薦で行こうと考えている場合や、
よい就職先を紹介してもらいたい場合には、このような処分を受けることは不利に働くと考えたほうがいいですね。

もし、アルバイトをする正当な理由があって、保護者も認めているなら、学校側に許可をとるほうが安全です。

次の項目からは、アルバイトをすることになった場合の確認事項です。

アルバイト先から保護者の同意書・承諾書に署名をしたか

アルバイトをするということは、雇用主との間との「労働契約」を締結することになります。

労働契約自体は、高校生本人と雇用者との間で結ぶことになります。

でも、高校生は未成年者でもありますよね。
もし何かお店に損害を与えるようなことがあったときに、本人だけで解決できない事態が生じる可能性があります。

そこで、雇用主は高校生を雇う場合に保護者の同意書や承諾書を求めることがほとんどです。

わが家も同意書にサインと印鑑を押して提出しました。

「あれ?そんな記憶ないなあ」という場合。

もしかしたら、本人が勝手に出しちゃっているかも・・
印鑑があれば友達に名前を書いてもらえば、バレないですからね。

また、個人経営の飲食店や、近所のお知り合いだったりした場合は、そもそもそのような書類がないかもしれません。

ある程度大きな規模の組織だった場合は、お子さんに確認したほうがいいかもしれませんね。

マイナンバーカードのコピーを要求されたか

アルバイトといえども収入を得る行為ですので、納税義務が発生します。

ただ、労働できる時間も限られていますので、ほとんどが税金を納めることはないと思います。
でも、会社としては税務署に個々に支払った給与の額を届け出る義務があります。

その際に必要になるのがマイナンバー。

マイナンバーカード」か「通知カード」のコピーを要求されると思います。

ちなみにわが家、めんどくさくて通知カードのままの状態^^;
息子はバイトを始めるタイミングで、市役所に行って自分の分だけ作ってました。

年齢確認書類(住民票など)の提出を求められたか

年少者であることの確認書類ですね。

雇用主は高校生を雇う場合、年少者であることの確認をする義務があります。

いまどき、小学生でもずいぶん大人っぽい子もいますしね。

わが家の息子の場合は、マイナンバーカードで確認したように記憶しています。

労働契約・就業規則の説明があったか

雇用主は労働条件を書面で渡すことになっています。
(下記の「厚生労働省による高校生バイトの注意点」でも記載します)

できれば、就業規則についても確認しておきたいところです。

常時10人以上の労働者を使用する場合、就業規則を作成して、それを労働基準監督署に届け出る義務があります(労働基準法89条)。

しかも、それを「すべての労働者に周知させる」義務もあります(労働基準法106条)。
といっても、全部説明するような必要はなく、「ここにあるからいつでも見てね」という状態にしておけばいいようです。

私が勤務していた会社では、従業員用のサイトで常に閲覧可能にしてありました。

お子さんがバイト先で「就業規則は・・?」なんていうことは聞きにくいかもしれませんね。
でも「こういう法律があるよ」ということは伝えておいてもいいと思います。

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厚生労働省による高校生バイトの注意点を見てみよう

厚生労働省では2015年12月から2016年2月にかけて
高校生に対するアルバイトに関する意識調査」を行っています。

その調査結果のポイントにはこんな文言が。

◆60.0%の高校生が、労働条件通知書等を交付されていないと回答した。労働条件について、口頭でも具体的な説明を受けた記憶がない学生が18.0%であった。

◆32.6%の高校生が、労働条件等で何らかのトラブルがあったと回答した。トラブルの中では、シフトに関するものが最も多いが、中には、賃金の不払いがあった、満18歳未満に禁止されている深夜業や休日労働をさせられたなどといった法律違反のおそれがあるものもあった。なお、未回答も32.7%あった。

この調査をふまえて、厚生労働省では啓発活動を行っています。

高校生がアルバイトをする際に、どんなことに気をつければいいのでしょうか。

この項目では、労働基準法の観点からの注意点をまとめます。

労働条件を書面でもらったか

労働契約を締結するとき、つまり「採用するから〇日から来てね」というのが決まったとき。
使用者(雇う側)は、

・給料(時給)
・労働時間(働く時間や休日)
・仕事内容

などの、条件を「書面」で渡すことになっています。

「募集広告のとおりだよ」と言って、書面を渡さないのはNGです。

はじめてのバイト。
お子さんの口から言いにくいかもしれませんが、きちんともらうようにしましょう。

必要であれば、ご両親から連絡してもいいと思います。

アルバイト代は、毎月決められた日に全額払いが原則

「あ、今日はちょっと準備するの忘れちゃって」とか言われることもあるかも。

最近は本人名義の銀行口座への振込がほとんどだと思いますが、現金払いの場合はそんなケースがあるかもしれません。

あまりに続くようなら、対応を考えたほうがいいですね。

休憩時間、ちゃんと取らせてもらっている?

アルバイトであっても、下記の休憩時間を取らせなければなりません。

1.働く時間が6時間を超え8時間以下の場合
⇒ 少なくとも45分

2.8時間を超える場合
⇒少なくとも1時間

え、これ少なくないっすか?
もう少し多いと思っていました。

接客業などはずっと緊張状態。
1時間に1回くらい休みたいですよね・・

こんな場合は違法なのだそうですよ。
チェックしてみてくださいね。

① 「休憩時間」が、6時間超え労働で45分以上、8時間超え労働で1時間以上ない
② 予定の休憩時間に忙しくて休憩できなかったのに、代わりの休憩がとれない
③ とれなかった休憩分の給料がひかれている
④ トイレに行ったのも休憩時間とされ、給料が引かれてしまう
⑤ 休憩時間が5分など小刻み過ぎて、ゆっくり休めない
⑥ 休憩時間も電話対応や店番をしなければいけない
⑦ 休憩時間に仕事の資料を読むように言われた
⑧ 休憩中も何かあればすぐに職場に戻るように言われる
⑨ 労働が6時間を超えてしまった、または8時間を超えてしまった時、超えなかったように労働時間を操作される
⑩ 労働の開始時間・終了時間にまとめて休憩をとることがある

https://townwork.net/magazine/knowhow/low/76338/

開店準備や後片付けの分の時給ももらえてる?

「バイト開始の15分前には来て準備をする」
「終了後はそうじ・施錠などの後片付け」

責任者の指示でこの作業をやっているなら、当然お給料は発生します。

「15分未満だから」「30分未満だから」切り捨て、なんていうのは違法です。

友人の子どもでも、このパターンは結構ありますね。

18歳未満の場合、22時以降は労働できません!

18歳未満の場合、22時~翌日朝5時に労働をさせることはできません。

時間外もダメです。
なので、残業手当などという話は本来ないはずですね。

残業手当もらっている?割増で計算されている?

年少者(18歳未満)の場合は、そもそも残業できないはず。
なので、ここには当てはまらないはずですね。

ただ、高校生でも満18歳以上の場合は考えられます。

アルバイトでも1日8時間、週に40時間を超えたら残業代が出ます。

しかも、残業代は通常の時給よりも割増で支払われることになっています。
(1.25倍)

そして、計算の単位は「1分単位」です。
1分でも残業したら割増賃金の対象になります。

15分単位とか30分単位で「切り捨て」として運用している場所もあるかと思いますが、これは違法とのこと。

ただし、1カ月単位で累積して30分未満の端数は切り捨て、30分以上を1時間に切り上げることは認められています。

給与計算が複雑になってしまうからですね。

例えば、1カ月10日間バイトしたとして、毎日2分ずつ残業すれば、10日間で20分。

この場合は、切り捨てて計算することは認められています。

参考記事:残業代が請求できる単位は?~1分、30分、1時間どれが正しい?

わが家の息子のバイト先は、通常の賃金も残業代も「1分単位」できっちり計算していますね。
本人は辞めたがっていますが、いいバイト先だと思いますけどね・・

アルバイトでも有給休暇が取れる

計算方法は複雑ですが、半年以上継続してアルバイトをしている場合、有給休暇が付与されます。

有給休暇ですから、「休んでいても働いた場合と同じ金額が支給される」ということです。

アルバイトの場合、どうやって金額を計算するのか?

一番オーソドックスなのは「通常の賃金」とのこと。
大体いつも、学校が終わってから17時くらいから21時まで、とか決まっていますよね。

有給休暇の取得の希望を出して認められれば、休んでもこの4時間分が支払われます。

日によってバラバラな場合は、1日の平均賃金とする場合もあるようです。

参考記事:パートの年次有給休暇の日数と金額

半年以上働いている場合は、一度きいてみましょう。

その他くわしくはこちらで

そのほか注意しておきたいことはこちらで確認できます。

アルバイトをする前に知っておきたい7つのポイント

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高校生も被害に遭っている「ブラックバイト」って

「ブラックバイト」なんていう言葉をきいたことありますか?

明確な定義はないようですが、労働基準法などの法律を守っていないアルバイト先はこれに当てはまりますね。

そのほか、労働基準法は順守していても当てはまるものもありそうです。
「パワハラ」「セクハラ」なんていうのがそうですね。

まずは事例をみてみましょう。

ツイッターの声と、知人から聞いた

ブラックバイトの事例

バイト初日。仕事に慣れていないせいか10時間働いた。

でも残業代なし。

宅配サービス。待機時間は拘束されているけど無給。

22時までの仕事のはずだが、いつも後片付けもすることに。
しかも後片付けは給料なし。

バイト先店内でネズミや害虫発生。
たいした装備もない環境で、ネズミの糞の処理や腐ったものの清掃をさせられた。

真夏の炎天下のなか、ひたすら重たいものを運ばされる。
6時間未満のバイトなので休憩時間なし。
水分補給もなかなかできず、いつ倒れるか不安。

店で余ったものを買い取らされた

バイト先企業の会員制のシステムに登録させられた

体調不良で休むために連絡を入れたら
「代理を探せ」と言われた

バイト先がブラックバイトかなと思ったときの対処法

本人が自分で好きなものに使うお金を稼ぐという目的なら、辞めればすみますね。
でも、学費の保護者の負担を軽くしたいなどの目的の場合、なかなか辞められない事情もあるかと思います。

同僚に迷惑がかかるから。。と辞められない子たちもいます。
大切な自分の時間です。
自分のことを第一に考えてほしいですね。

辞めるにしても「代わりを探せ」と言われる場合もあるそうです。
でも本来、それをするのは雇用主です。
バイトがそんなことをする必要はありません。

あとは「この会社おかしいな」と感じたら記録をとることです。

メモでかまいません。
毎日、何時間拘束されて、休憩時間はどうだったか。
どんな指示があったか。

そして、こちらに相談してみてください。

厚生労働省 労働条件相談ホットライン
0129-811-610
月・火・木・金 17:00~22:00
土・日 10:00~17:00
総合サポートユニオン
電話番号:03-6804-7650
(平日17~21時/土日祝13~17時 水曜定休日)
 

高校生アルバイト解禁! 親は心配 おわりに

ここまで、親としてとても心配だったのでいろいろと調べたことを記事にしてみました。

うちの子の場合、最初はいろいろと問題があって親が関与する場面もありました。
でも、店長が変わってからまったく問題なくなりましたね。

会社のシステムは完璧でも、責任者によっても変わるかもしれません。

ここまで、お読みいただきありがとうございました。

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